
イタリアと日本、ずっと昔から交友のある国ですよね。古くは13世紀ごろ、マルコ・ポーロが「東方見聞録」で日本のことを「ジパング」として紹介したという記録も残っています。そして現在でも両国の交流は活発ですよね。ではそんなイタリア人から見た日本人は、いったいどんなイメージなのでしょうか?
■イタリア人から見た日本人のコミュニケーション
ピザやパスタ、日本でもイタリア料理はすごく身近な存在ですよね。でも実はそれはイタリアでも同じようで、向こうでも日本の食文化が広まっているそうですよ。イタリア人は健康志向が高く、すしや豆腐はイタリアのスーパーでも一般的な食品となりました。他にも漫画やアニメなどの文化も高い評価を得ています。
ですがコミュニケーション文化となると、また少し印象が変わってくるみたいで。イタリア人にとって、日本特有の言葉を濁したり、空気を読むというコミュニケーションは理解に苦しむそうです。
日本では相手や目上の人を尊重し、調和を重んじたコミュニケーションを美徳としていますよね。相手やグループの考えや心の内を読み取って、言葉を選びつつ会話を楽しみます。親しい人との話し言葉や尊敬語・謙譲語など細かく分けられているのも、相手を重んじているからこそですよね。
その一方で、言葉の意味を取り違えてしまい、一人でスタンドプレーに出るような行為は良くないとされています。場の空気を乱すななどと言われ、空気が凍りつくということだってあるくらいです。
この辺りが、イタリア人から見ればすごく不思議みたいで。イタリア人はあった瞬間からみんな友達。思ったことは相手の目を見てしっかりと言葉で伝えるというコミュニケーション文化が根付いています。
どうして思ったことを口にしないの?そもそも空気を読むってどういうことなの?と、すごく不思議に思っているみたいです。
■遠回しに言う日本人とストレートに言うイタリア人
また言葉の表現についても、どうしてストレートに言わないの?と疑問に思うこともあるみたいです。例えばイタリア人は「好きだよ」と伝える所を、日本人は少し婉曲な表現を使って「一緒にいようね」と言うことがありますよね。もちろん好きだって気持ちは日本人だってイタリア人だって同じですし、相手もそれを感じてくれると思います。しかし、イタリア人にとっては「もう一緒にいるのにどういうこと?」と疑問に感じるのです。
こういった相手の心を読み取って会話を楽しむというのは日本独特のコミュニケーション方法。ストレートに表現することを大切にしているイタリアの人々にとっては理解しがたい表現方法みたいですね。
同じような理由で、「すみません」という言葉にも戸惑うことがあるようです。日本人は謝罪の他に、感謝をするときにも使いますが、イタリア人はなぜ謝っているのか不思議に感じるようです。イタリアへ旅行に行くときは、すみませんではなく、ありがとうと伝えることを心がけると良いですね。
食文化や漫画やアニメなど、イタリアで歓迎されている文化がたくさんあることがわかったので、それらを通して、日本のコミュニケーション方法の素晴らしさ、奥ゆかしさなどが理解されると良いですね。そして、私達日本人も気持ちの伝え方など学ぶことが多いと感じました。
